会計事務所の顧問先である中小企業や個人事業主が顧問税理士のことをどう思っているのか本音を聞く機会はあまりありません。今回、複数の中小企業や個人事業主・フリーランサーに顧問の税理士や会計事務所をどう思っているのか、匿名で伺ってみました。ケース10では会計事務所の対応に満足できず、変更したいと考えているケースを取り上げます。
ケース10:正直、会計事務所を変更したいと思っています
- 地域:東海地方
- 事業形態:法人
- 業種:ライター
1:現在、契約している顧問税理士or会計事務所の概要
私の顧問会計事務所は、東海地区にある中小企業をクライアントとする会計事務所です。大きい会計事務所ではないですが、会所からの実績を着実に積み重ねてきている事務所です。ただし、所長が実務に携わっているわけではなく、所内の税理士や公認会計士の方に対応して頂いています。
2:税理士や会計事務所をどのように探したのか?
会計事務所しか探していませんでしたが、基本的には同業種の会社からの評判と紹介です。できれば、興信所の情報がほしかったですが、そこまで手が回らず
インターネットでの評判や掲示板などの情報も参考にしました。その後、顧問料やサービスの質などをヒアリングさせて頂き、一か所に絞りました。
3:現在の顧問税理士or会計事務所に決めた理由は何か?
私の会社は所員が10人未満の小さい会社です。実務も共同経営者がかなりやらなければ仕事を回すことができません。よって、多角的にサービスを行って頂ける点を重視しました。私を含む共同経営者が経営に徹することができない分、そこを補てんして頂ける会計事務所と顧問料の安さ、すなわち、サービスの質の高さとコスト面を重視したのです。ただし、最終決定権は私にはないので、私が最終判断を下したわけではないです。
4:現在の顧問税理士or会計事務所への評価
実際の所、評価は悪いです。5段階評価だと2でしょうか。
評価についての詳細ですが、会計事務所特有の無駄が多い点にあります。
まず、こちらが会計書類をデータで提示しているのに、それを月一の訪問で、手書きで移して持って帰っていきます。その後、またパソコンに打ち直して独自の分析をかけているのだとは思いますが、正直、その部分がかなりの無駄でしょう。その作業工数分、顧問料を安くするか高いサービスを提供いただける方がうれしいのです。また、経営分析が通り一遍であり、あまりにシステム的です。勿論、訪問によって、色々な話を頂けますが、顧問料に見合う情報を頂けているかというと私的には疑問です。
私は会社の共同経営者の一人ですが、もう一人の人間には会計事務所の見直しについて相談している状況です。一度、会計事務所を決めてしまうと惰性でその会計事務所との付き合う事になりますが、正直それではよくないと思っていますので、この点を大きく変えていきたいと考えており、次年には色んな会計事務所様にいざないをかけて、会計事務所を変更しようと考えています。
現在の会計事務所とのやりとりを通じて、会計事務所選びというのは非常に難しいなと感じています。