税理士試験科目はどの科目に合格するかによって転職や就職での評価が異なってきます。
会計事務所の転職や就職ではどういった税理士科目が評価されるのでしょうか?最も評価される最強の組み合わせについて考えてみました。
最も評価されると思われる税理士試験科目の組み合わせは下記の3つです。
- オールラウンドに高評価!・・・簿・財・法・所・消
- 相続税分野で高評価!・・・簿・財・相・所・消
- 資産税・コンサルティング分野で高評価!・・・簿・財・法・相・消
それでは、それぞれについて解説します。
1:オールラウンドに高評価!・・・簿・財・法・所・消
簿記論、財務諸表論、法人税法、所得税法、消費税法
税理士試験科目の組み合わせでオールラウンドに評価されるのが簿・財・法・所・消の組み合わせです。この5科目は最も使用頻度が高く、また、最も多くの会計事務所で使われている知識に関連する税理士試験科目で構成されています。
会計事務所の中で最も多いタイプが、法人の税務顧問業務をメインとしている会計事務所です。ここで必要とされるのは、法人の税務申告に利用される法人税法と消費税法の知識、そして、個人事業者の確定申告に利用される所得税法の3つです。この簿・財・法・所・消という組み合わせは、一般的な会計事務所での活用頻度が高い法人税法、消費税法、所得税法の3つを押さえているということで多くの会計事務所で評価される組み合わせと言えるでしょう。
2:相続税分野で高評価!・・・簿・財・相・所・消
簿記論、財務諸表論、相続税法、所得税法、消費税法
会計事務所の中には相続税専門の会計事務所もあります。この簿・財・相・所・消という組み合わせは、そのような相続税専門の会計事務所で高く評価されます。
具体的には、まず、相続税法は相続税申告に必要な知識を網羅するため高く評価されます。 また、資産家や富裕層、不動産オーナーの確定申告に携わるということから所得税法の知識、不動産管理会社に代表される資産管理法人の税務申告を行うケースがあるということから消費税法の知識が評価されます。このように相続税関連の会計事務所で最も評価される組み合わせが、簿・財・相・所・消の5科目と言えるでしょう。
3:資産税・税務コンサルティング分野で高評価!・・・簿・財・法・相・消
簿記論、財務諸表論、法人税法、相続税法、消費税法
会計事務所の中には、組織再編や事業承継といった法人向けの高度な税務コンサルティングに取り組んでいる会計事務所もあります。そういった会計事務所で高く評価されるのが、簿・財・法・相・消の5科目です。
組織再編や事業承継というのは、株の移転や株価評価、相続対策、さらには会社法なども含む複合的、かつ、高度な知識が必要となります。その際に必要となるのが、法人税、相続税、消費税などの知識です。
具体的には、税務コンサルティングは法人に対して行いますので、法人税法や消費税法を取得していると評価されます。また、組織再編や事業承継では、オーナー経営者の相続対策のための株の移転やそれに伴う評価など相続関連の業務が発生するため、相続税法の取得も評価されます。組織再編や事業承継などの税務コンサルティングに強い会計事務所への就職や転職を目指す場合には、簿・財・法・相・消の5科目を取得しておくことが良いでしょう。
以上、評価される税理士試験5科目の選び方でした。みなさんはどの科目の取得を目指しますか?