税理士試験科目は数と質(難易度)を意識しながら取得していくことが重要です。
税理士試験科目をどの順番で取得するかは悩ましい問題ではありますが、税理士試験科目には下記のふたつの特徴があります。
- 取得科目数が多いほど評価される。
- 難易度の高い科目ほど評価される。
この2点、そして、「あなたの目指すキャリア」を踏まえて、税理士試験科目の取得順序を決めていく必要があります。
一般的には、最初に「簿記論」と「財務諸表論」を取得し、その後は、合格が狙いやすく、かつ、評価されやすい科目を取得するのが効果的です。
まず取得科目数を増やす第一歩として、会計科目である「簿記論」と「財務諸表論」を取得することから始めると良いでしょう。これらの科目は税理士試験において必須取得科目であるだけでなく、会計事務所業界に就職をする上でも合格が前提になっていることも多く、かつ、難易度もそれほど高くはないので、早い段階でクリアしておくべき科目です。
次に、税法科目を取得していく上で、2の取得難易度を意識していくことが必要となります。
この評価の高い税理士試験科目の代表としては「法人税法」が挙げられますが、法人税法は実務での使用頻度の高い科目であり、ほとんどの会計事務所で高く評価されます。また、相続税や資産税に強い会計事務所への就職や転職では「相続税法」の取得が必須であるケースも多く見受けられます。これらの科目は評価が高く、特に法人税は必須取得科目のひとつでもあるため、3科目には希望進路に応じて「法人税法」か「相続税法」のいずれかの取得するとよいでしょう。
しかしながら、「法人税法」や「相続税法」は合格難易度が高めの科目でもあるため、これらの科目に注力して不合格だった場合に、合格科目が増えず評価も高まらないというリスクもあります。そのため、そのリスクを減らすために、次に評価の高い「消費税法」や「所得税法」、または、まずは難易度が低めのその他の科目と「法人税法か相続税法」を並行して取得を目指すのが良いと言えます。