会計事務所の顧問先である中小企業や個人事業主が顧問税理士のことをどう思っているのか本音を聞く機会はあまりありません。今回、複数の中小企業や個人事業主・フリーランサーに顧問の税理士や会計事務所をどう思っているのか、匿名で伺ってみました。ケース9では友人の勤める会計事務所に依頼されているケースを取り上げます。
ケース9:友人の勤める会計事務所にお願いしています
- 地域:福岡県
- 事業形態:個人事業主
- 業種:ライター
1:現在、契約している顧問税理士or会計事務所の概要
現在お世話になっているのは、60代の男性税理士が個人で経営されている会計事務所です。税理士の先生ひとりと、事務員さんが5人程度の小さい個人会計事務所です。お世話になっている内容としては、四半期に一度60分ほどミーティングを行い、経費の使い方を報告して次の四半期の計画などを話したりして、大きな買い物をする時には事前に相談してアドバイスを貰うようにしています。そして、領収書や請求書は全部お渡しして記帳頂き、確定申告も代理でやってもらったり、確定申告が終わったタイミングでは領収書と請求書を保管してもらっています。顧問料としては、年間10万円だけお支払いしています。
2:税理士や会計事務所をどのように探したのか?
独立したてで、税理士の顧問の先生を探していましたが、顧問料を払えるほど余裕もなかったので、知り合いを中心に探しました。
3:現在の顧問税理士or会計事務所に決めた理由は何か?
現在お世話になっている会計事務所は、大学時代の友人の勤務先です。決め手になったのは、顧問料です。従業員の友人であるということと、私の仕事内容的にも税理士さんの負担が多くないということで年間10万円という格安で引き受けてくれました。確定申告の代理と、四半期毎に相談も出来るし、他にも大きな出費が必要な時など突発的な状況でも相談を受けてくれるのが助かっています。
4:現在の顧問税理士or会計事務所への評価
現在は、そこまで大きな税金対策などが必要な状況ではないし、格安で確定申告の代理や領収書や請求書の整理、四半期事の報告相談をさせてもらえているので概ね満足しています。ただ、独立してしばらく経つと税金に対する知識なども増えてきたので、税理士さんにも頼らずに自分で出来るのかなと思うようになりました。そして、一番気になっているのが、友人が勤務しているということ。会計事務所には収入から、購入履歴などの消費活動まで全ての情報をお渡ししています。守秘義務はしっかりされている会計事務所ですが、友人がそこで税務業務をしていて、友人にも情報が付け抜けなのが最近は気になります。独立したてで自転車操業だったころは特に気にならなかったのですが、徐々に利益が大きくなってきたらそれを友人に見られるのに抵抗を感じるようになりました。収入や消費活動が全て丸わかりになってしまうので、出来たら知り合いではなく全くの第三者にお願いしたほうが、変に気を遣わずにいられるので気持ちが楽なんだろうなと考えるようになりました。そろそろ1年経つので、来年の確定申告の対策をする今年の12月前には、時期が来たからという理由にして別の会計事務所にお願いするか自分でやるかにして、今の会計事務所とのおつきあいはやめようと考えています。