2023年5月の税理士業界ニュースをお届けします。
今回は2023年5月19日、22日のニュース
- 税務職員が職務中にFX取引
- 医療機器販売会社の脱税2,900万円
の2件をご紹介します。
税務職員が職務中にFX取引
1回3分かかるとしたら、3,000回で9,000分(150時間)。1日7時間勤務なら1ヶ月分の就業時間に相当する計算になります。
今回、読売新聞から、税務職員の勤務時間中の不祥事に関する記事がリリースされました。
東京国税局は19日、都内の税務署に勤務する男性職員(42)を減給3か月(10分の2)の懲戒処分にしたと発表した。
引用元:税務署職員、勤務中にFX取引3000回…「機会を逃したくなかった」(読売新聞 2023年5月21日付)
記事によると、この職員のほか、都内の別の税務署職員も、株や暗号資産の取引を行い、減給3ヶ月の懲戒処分になったと伝えられています。
9ヶ月間のうちまるまる1ヶ月分の時間を、FX取引に費やしていたとしたら、職務にかなり影響が出ていたのではないでしょうか。再発防止に努めてもらいたいものです。
医療機器販売会社の脱税2,900万円
反面調査をすればすぐに分かってしまうような手口だと思うのですが……。
今回、経費水増しによる脱税に関する記事を、朝日新聞DIGITALがリリースしています。
経費を水増しするなどして約1億円の所得を隠し、脱税したとして、東京国税局査察部が、横浜市都筑区の医療機器販売会社「メディカル・ブレイン」と、同社の**代表(62)を法人税法違反の疑いで横浜地検に告発していたことがわかった。
**元記事では個人名が記載されていますが、本記事では伏せています。
引用元:経費水増しで2900万円脱税疑い 国税が医療機器会社を告発(朝日新聞DIGITAL 2023年5月22日付)
記事によると、知人が関係する業者に手数料を支払ったように装ったり、金額を水増しして請求書を作成したと伝えられています。
業績を伸ばしていた最中での不祥事に、取引先からの信用失墜は避けられそうにありません。
(著者:大津留ぐみ / 大津留ぐみの記事一覧)