9月22日、25日、27日に、国税庁、国税職員関連のニュースがリリースされています。
「コロナ下で税務調査再開10月から」「国税庁の預貯金等照会デジタル化に向けて実証実験」「国税職員が勤務時間中にFX取引で懲戒処分」に関する記事をご紹介します。
コロナ下で税務調査再開10月から
新型コロナウィルスの関係で実施が見送られてきた訪問税務調査ですが、いよいよ10月から再開される見通しとなりました。
今回、10月から再開される訪問税務調査に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。
全国の税務署や国税局が新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4月から中止していた新規の訪問税務調査を再開させることが、関係者への取材で分かった。
引用元:コロナで中止の訪問税務調査、国税が10月から再開(日本経済新聞 2020年9月22日付)
記事によると、国税が納税者に調査を受けてもらえるかどうか電話確認したうえで10月から再開するとしていますが、高齢の納税者を中心に難しい対応が迫られそうだと伝えられています。
例年9月、10月は税務調査の件数がピークを迎える頃です。今年は10月からと時間的な制約がある上に、納税者の同意を得た上で、短時間、最少人数という条件付きで行われるため、必要な税務調査を行うことができるのか不安が残ります。詳細は下記の記事をご覧ください。
国税庁の預貯金等照会デジタル化に向けて実証実験
2019年5月にデジタルファースト法が可決されてから約1年半経過し、徐々に行政手続きのデジタル化が進められているところです。
今回、国税庁の預貯金等照会業務デジタル化実証実験に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。
NTTデータは9月24日、国税庁(対象:東京国税局、仙台国税局、神奈川県管内、福島県管内税務署)が10月から実施する預貯金など照会業務のデジタル化に向けた実証実験に、「pipitLINQ(ピピットリンク)」サービスを提供すると発表した。
引用元:NTTデータ、国税庁の照会業務のデジタル化に向けた実証実験を支援(週刊BCN+ 2020年9月25日付)
記事によると、国税庁が東邦銀行、横浜銀行、福島銀行、ゆうちょ銀行と連携して、従来の事務作業をデジタル化した場合の削減時間の検証や、デジタル化に対応した事務フロー等の環境テストなどを行うと伝えられています。
NTTデータでは、国税庁の預貯金等照会業務のデジタル化に向けた実証実験に、自社のpipitLINQサービスを提供することについて、リリースを配信しています。
デジタル庁も2021年秋までに創設されることになっており、行政手続きのデジタル化が急ピッチで進められています。10月から12月にかけての実証実験を経て、本格稼働への期待が高まります。詳細は下記の記事をご覧ください。
国税職員が勤務時間中にFX取引で懲戒処分
過去にも勤務時間中に株式投資を行い、税務署職員が懲戒処分となる不祥事がありましたが、またもや不祥事が発覚しました。
今回、国税職員が勤務時間中にFXなどをして懲戒処分された件に関する記事が、日本経済新聞よりリリースされています。
関東信越国税局は27日までに勤務時間中に外国為替証拠金取引(FX)をしたなどとして、栃木県内の税務署に勤務する30代の男性国税調査官を減給10分の2(3カ月)の懲戒処分にした。
引用元:職務中FXで国税職員懲戒 申告漏れも、栃木(日本経済新聞 2020年9月27日付)
記事によると、トイレなどでスマートフォンを利用して計約277回の売買をした上に、取引で得た所得を確定申告しておらず、約112万円の申告漏れがあったと伝えられています。
内部調査で発覚したそうですが、同僚から怪しまれるぐらいの頻度で長時間トイレに行き、ネットFX取引に興じていたのでしょうか。申告漏れも発覚し、国税職員という立場で恥ずかしい限りです。詳細は下記の記事をご覧ください。
(著者:大津留ぐみ / 大津留ぐみの記事一覧)