本年の税理士試験(令和元年度・第69回)の開催もいよいよ来月(8月6日~8日)となりました。
先日、本年の税理士試験の申込者数が国税庁より発表されましたが、ここ数年の申込者数減少の流れを受け、本年の受験者数も前年比で延べ2,520名(4.3%)の減少となりました。
本記事では、本年の税理士試験の受験申込者数に関する考察をお届けします。
令和最初の税理士試験、受験者申込者数の傾向は?
令和元年度・第69回 税理士試験の受験申込者数
まず本年の税理士試験の受験申込者数の内訳は以下のとおりです。
受験者申込者、延べ申込者数ともに昨年と比較して減少となっています。
受験申込者数*
- 本年(令和元年度):36,701名(前年比95.3%、1,824名の減少)
- 昨年(平成30年度):38,525名
*受験申込者数:本記事での数字は税理士試験の「申込者数」です。実際の「受験者数」は12月に国税庁から発表されます。
受験申込者数は、前年と比べて1,824名の減少、前年比95.3%となっています。
受験申込者数(延べ人数)**
- 本年(令和元年度):55,880名(前年比95.7%、2,520名の減少)
- 昨年(平成30年度):58,400名
**受験申込者数(延べ人数):すべての科目の申込者数を合計した人数。複数科目受験する方がおられるため延べ人数となります。
延べ人数での受験申込者数は、2,520名の減少、前年比95.7%となっています。
過去8年間の申込者数(延べ人数)推移
また、以下が税理士試験の直近8年間の申込者数(延べ人数*)の推移です。
ご覧の通り過去8年に渡って大きく減少を続けてきています。一方、減少率に関しては、昨年の7.9%(5,040名減)から本年の4.3%(2,520名減)へとこの1年ではわずかながら緩やかになっています。
※画像をクリックすると拡大します。
科目別の受験者数は!?11科目中9科目で前年割れ
また、科目別の受験申込者数は以下の通りです。
科目別の受験申込者数
昨年の申込者数は、すべての科目において受験申込者数が前年を下回っていましたが、本年は財務諸表論、固定資産税の2科目においては軽微ではありますが、前年を上回る結果となりました。
特に、新たに税理士試験を目指す方が受験することが多い財務諸表論の申込者数が前年を上回っている点は、税理士試験にとってポジティブな兆候と言えるかもしれません。
続く人材不足、税理士受験生の就職活動は?
会計事務所業界においては、税理士試験終了後は就職・転職シーズンとなりますが、本年も業界では人材不足の状況が続いており、受験生にとっては就職活動を行いやすい環境と言えるでしょう。
会計事務所業界では、税理士を目指す人材が減少することによって、人材不足が顕著になり、税理士試験にチャレンジしている人たちの就職活動が有利になる現象が起きています。受験者のみなさまには追い風の状況ですので、税理士資格の取得に希望を持って試験を頑張って頂ければと思います。
なお、当サイトでは各主要都市の会計事務所の就職説明会の情報もまとめてありますので、下記もご参考頂ければと思います。
- 2019年・夏 会計事務所の就職説明会の日程まとめてみた【関東・東京・横浜編】
- 2019年・夏 会計事務所の就職説明会の日程まとめてみた【関西・大阪・京都編】
- 2019年・夏 会計事務所の就職説明会の日程まとめてみた【名古屋、福岡など関東・関西以外の地域編】
税理士試験まで残すところ2週間となりましたが、みなさまのご健闘をお祈りしております!
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