2017年08月11日(金・祝)に開催される会計事務所 就職・キャリア 大交流会2017!!には業界注目の若手税理士事務所から界隈を賑わす会計系ベンチャー企業まで10社が参加。
本記事では事前インタビューとしてSwitch税理士法人の事前インタビューをお送ります。
代表は制作会社と税理士法人を兼務
-Switchは、代表の水村さんも28歳とかなりお若いですよね。税理士法人を開業したのはいつごろですか?
Switch税理士法人 代表社員・税理士 水村 耕史
神奈川県横浜市出身、1988年生まれ。神奈川大学経済学部。中学生の時から競馬の騎手を目指すも挫折、それと同時に税理士の道へ方向転換する。
個人事務所、BIG4税理士法人、アクタス税理士法人を経て、平成26年に独立。平成28年10月にSwitch税理士法人を設立。
現在Switch税理士法人の代表社員のほか、ITベンチャー企業、studioNASの代表取締役兼CEOを兼務。
私は23歳で税理士試験に合格し、大手税理士法人に勤務していました。そこから26歳のときに自分の税理士事務所を立ち上げました。20代での開業は全国的にもかなり珍しいと思います。
-そんなに早く開業された理由は何でしょうか?
実は私は株式会社studioNAS(スタジオナス)という、ウェブや書籍などの制作会社の代表も務めていまして、独立のきっかけはこの会社の立ち上げに参加したところからでした。
-制作会社の社長なんですか?
はい。ライトノベルを書いたり、エンジニアをしているクリエイターの知人がいまして、ちょっとだけですが、昔仕事を手伝っていたんです。ある日彼から、会社を立ち上げようと思っているのだけど、会計・税務はもちろんビジネスサイドのことは一切わからないので、一緒に会社を立ち上げないか、という相談を受けました。
私としてはかなり興味があったのですが、当時は税理士法人に勤めていまして、副業、しかも会社の代表なんてとても許される状況じゃありませんでした。それなら、と会社を立ち上げることを選んでstudioNASを一緒に立ち上げました。
とは言え最初から会社が回るわけではないですし、私も税理士として、もともと独立願望があったので、同時に開業したのです。2年後に同い年の鈴木を招き入れるタイミングがあり、それを契機に税理士法人にしました。
クリエイター向け確定申告で脚光を浴びる
–Switch税理士法人と言えば、ドージン・ドット・タックスがバズったことで有名ですよね。
我々はstudioNASがあることもあって、クリエイターの方と知り合う機会がたくさんあります。たまたま、とあるクリエイターの方とお仕事をしていたのですが、その方は保険証をお持ちでなかったのです。保険証の取り方を知らなかったために、手続きをしていなかったんですね。
お話を伺っていると、クリエイターの方々は保険証を持っていない方もいるし、確定申告をしていない方も多いことがわかりました。どうやら、ご自身の制作以外のことはなるべくやりたくないし、手間をかけたくない様子でした。なにせ、打ち合わせのために私と話すのが、生身の人間と話すのは久しぶり、という方までいるんです。
そこで、ドージン・ドット・タックスという、クリエイター・同人作家向けの確定申告サービスを始めました。我々が思っていた以上に反響があり、手応えを感じています。
-クリエイターの方向けの確定申告というとどのような工夫があるのでしょうか?
クリエイターの方の手間を、可能な限り省くことです。コミュニケーションの数を減らしたり、メールベースにしたり、切手を買う手間もこちらで負ったりします。あとは、深夜に活動される方も多数いらっしゃいますので、我々もそれに併せ、深夜に対応することもしばしばあります。
-なるほど。それではSwitchの方や、これから入ってくる方も、アニメや同人誌などに詳しいほうがいいのでしょうか?
必ずしもそうとは限りません。我々が扱う情報には当然、解禁前の情報もたくさんありますし、そもそも守秘義務があります。税理士だからといって、ファンがそのような情報に触れるのはリスクがあるので、好きすぎる方は向いていないと思います。
「先生」ではなく「後輩」として頼られる存在になる
-ありがとうございます。クリエイターの話が上がりましたが、そのようなクライアントが多いのでしょうか?
いえ、そんなことはありません。世代や規模など満遍なくお客様になっていただいています。実は弊社の向井も最初はお客様だったんです。
Switch税理士法人 向井 真人
奈良県宇陀市出身、1990年生まれ。立命館大学経済学部。卒業後、大手ハウスメーカーに就職し営業として活躍。その後予備校時代の友人とITベンチャー企業を設立するも、資金繰りの問題により挫折。会社を支える経営・会計の重要性に気付き、今度は自らがサポートする立場になろうと考え、Switch税理士法人に就職。
私は元々、静岡でハウスメーカーの営業をしていました。その後友人とベンチャー企業を立ち上げたのですが、そのとき担当してくれた税理士が水村だったんです。結局そのベンチャー企業はうまくいかなかったのですが、水村に声をかけてもらって今年からSwitchで働いています。来年から税理士試験も受け、いずれは税理士になりたいと思っています。
-向井さんも珍しい経歴ですね。税理士事務所だと試験を1科目以上受かっていたり、受験生を採用するイメージがありますが、水村さんはなぜ向井さんをSwitchに誘ったのですか?
Switchの場合は、科目合格しているかどうかは問題ではありません。向井は素直でいい人間だなと思いましたし、ベンチャー企業で失敗した経験をもつ人はなかなかいません。その貴重な実体験を、Switchはもちろん、クライアントのために活かして働いてくれそうだと感じたんです。
資格がないとはいえ、向井はもともと営業もやっていましたし、どこに出しても恥ずかしくない人材です。今もどんどんお客様のところに行ってもらっています。事実、ベンチャーのときのキャッシュまわりの話や会社を経営していた話は、顧客目線での会話につながりますし、役に立っているようです。
-向井さんはどうしてSwitchに入社されたのですか?
キャラもあるでしょうが、水村はお客様からとても頼られていました。私は人のために仕事がしたい。士業は人のためになる仕事だと思いますし、水村の下でなら成長できそうと思ったんです。
-何か具体的なエピソードはありますか?
税理士は年配の方になるとどうしても、「先生」というイメージがついてきてします。そうするとお客様は、ちょっとわからないことでも「こんなこと聞いていいのかな…?」というふうになってしまうみたいです。
ところが水村には、年上の方も気軽に相談をするのです。
顧問税理士には聞きにくいので、ちょっと教えてくれませんか、という方もいらっしゃいます。年下だけど税理士でしっかりしてる、という風に認識していただいてみたいです。先生というより税務・経営に詳しい後輩ですね。
税金だけでなく、具体的なアドバイスを
-ありがとうございます。最後にSwitchのカルチャーや、採用したい方の人材像について教えてください。
全員が同年代なこともあってか、仕事はもちろんプライベートも仲がいいです。会社によっては、決算時はイライラしていてほとんど話さない、なんてこともあるらしいですが、我々はコミュニケーションをとりながらかなり和気あいあいと仕事をしています。
また、現在は第二新卒的な従業員が多いので、早いうちから積極的にお客様の前に立ってもらっています。残業はあまりしないようにしていて、18時に定時退社するのが目標です。土日は原則お休みです。もちろん繁忙期はそれなりに忙しいですが、朝まで働くようなことはまずありません。
水村が申した通り、色んなところに顔を出す環境が揃っているし、いわゆる先生のような人間はいません。待ちの姿勢ではなく、チャレンジしていくことが重要です。
税金は会社の経済活動の一部です。お客様は税金のことだけを知りたいわけではなく、他の会社でどうしているのかだったり、これからどうしていくかだったり、具体的なアドバイスを求めています。Switchではそういうことを学んで欲しいですし、そうでなくては生き残れないです。
また、自分で言うのもなんですが、Switchは非常に注目されています。年末には出版の予定もありますし、セミナーもたくさんやっています。この波に一緒に乗っていただける方、是非とも一緒に働きましょう。
-水村さん、向井さん、本日は忙しい中ありがとうございました!