会計事務所の就職・転職活動の際に、「面接で~では何を聞かれるのかな?」「~について聞かれたらなんて答えたら良いのだろう」など悩んだことはありませんか?
本記事では、会計事務所の面接から入社までの気をつけるべきポイントをまとめました。
会計事務所業界での転職・就職活動の際にご活用ください。
目次
会計事務所・税理士法人の面接7つのポイント!
会計事務所の面接には、試験勉強や独立に関してなど業界特有の話題があります。ここでは、会計事務所の面接で気をつけるべき点をお伝えします。
1:どんな服装で面接に行けば良い?
一般企業ではIT業界などを中心にカジュアル勤務(私服での勤務)を行う企業も少しずつ増えてきましたが、会計事務所ではスーツでの勤務が一般的です。スーツにジャケット、シャツ(男性の場合はネクタイも)着用で面接にのぞみましょう。
2:筆記試験はあるの?
筆記試験を実施する会計事務所はあまりありませんので、試験に関する準備はほとんどの場合で必要がありません。
会計事務所によっては、オリジナルの簡単な簿記の試験を行うところがあったり、10~15分程度の簡単な性格診断テストなどを行うところもありますが、オリジナルの簿記試験に関しても、未経験者や初心者向けの内容であることが一般的です。
3:面接は何回くらいが一般的?
会計事務所の面接はほとんどの場合、所長との面接1回で合否が決まります。従業員が100名を超えるような大手会計事務所の場合は2~3回行われることもありますが、そういったケースはまれですので、基本的には1回、多くて2回程度と考えておくのが良いでしょう。
4:面接では誰が出てくるの?
会計事務所の面接では、所長(税理士法人であれば代表社員)が面接を行うことがほとんどです。規模が20名を超えてくる会計事務所だと、所長と一緒に副所長や上司となるメンバーが面接に同席することもあります。
前従業員が100名を超えるような大手会計事務所の場合は2~3回行われることもありますが、そういった際には部長や役員(副所長や税理士法人であれば社員税理士)、人事担当などと1次面接を行い、通過すると所長面接になることもあります。
また、夏の採用シーズンでは選考がスピーディーに進むため、所長もしくは部長や役員との1回の面接で結果が決まることも多くあります。
5:面接ではどんな内容を聞かれるの?
会計事務所の面接の多くは所長によって行われますので、所長の人柄によって面接の雰囲気も異なり、聞かれる内容も様々です。
一方で、多くの会計事務所は小規模であるため、所長や他の職員との相性が重視されます。そのため、「面接で所長と普通に話せるかどうか」が重要となります。小規模な職場である会計事務所では、所長との相性が良ければ従業員との相性も良いと考えられるためで、逆を言えば、「所長と普通に感じよく話ができれば評価されやすい」とも言えます。
そのため、まずは面接だからといって杓子定規な回答をせず、リラックスして普通に会話をすることを心がけましょう。
また、一般的に、所長は自分の事務所に興味を持ってくれる人も歓迎します。所長の経歴や事務所の成り立ちなどを質問してみることによって話が弾むきっかけとなる可能性もあるでしょう。
6:「勉強したい」「通学したい」は伝えても良い?
税理士受験生にとっては勉強と仕事を両立できるかどうかは重要なポイントです。一方で、勉強を気にする余り、面接で「勉強がしたい」という意向が強く出てしまう人も少なくありません。実際、採用する会計事務所からは、税理士受験生の面接では「勉強を気にする人や勉強したいと主張する人が多い」との声もよく聞かれます。
採用側の立場では、勉強ばかりに意識が行っている人よりも「仕事も勉強もしっかり行ってくれる人」を採用したいのが本音です。勉強を歓迎してくれるかどうかは個々の会計事務所によりますが、どの会計事務所の面接においても「勉強をしたい」「勉強できますか?」という言い方ではなく、「仕事をしっかりと行えば、勉強と両立しても良いですか?」「従業員の方々は仕事と勉強をどのように両立されていますか?」という聞き方をするのが好まれます。
7:「独立したい」や「実家を継ぐ予定」は伝えても良い?
税理士を目指す人の中には、「独立」や「実家の会計事務所を継ぐ」ということを希望する人もいるでしょう。しかしながら、独立希望者や実家を継ぐ予定の人を積極的に採用する会計事務所はあまり多くはありません。
そのため、そういった希望のある方は、まずは独立歓迎の会計事務所を選んで受けることがお勧めです。また、同じ地域にある実家を継いだり、同じ地域で独立をすることも好まれませんので、会計事務所のある地域選びにも注意した方が良いでしょう。その上で、独立や実家を継ぐという希望を面接で伝える必要があります。
実際、こういった希望は面接で伝えにくい内容ではありますが、嘘をついたり隠したりするのは良くありません。それらの事実が入所後に明らかになってしまった場合、トラブルになる場合がありますし、独立するにしても実家を継ぐにしても、過去の勤務先との関係が良好であることが望ましいです。(過去の勤務先が仕事上の良い人脈になることもあります。)
こういった点を踏まえて、面接では、
「実際に独立するかどうかは別にして、将来は、独立できるくらいの力のある税理士になりたいです」
「独立への憧れはありますが、今の時代、独立は簡単ではないので、まずは貴所で幹部になれるような実力を持つ税理士を目指したいです」
「●年後に実家を継ぐ予定がありますが、その際には、貴所に快く送り出して頂けるようしっかりと働きます」
「実家を継ぐ予定がありますが、●年は勤務しますのと、実家も●●地域にありますので、継いだ後も貴所にご迷惑をおかけすることはないと思います。」
などの伝え方をするのがお勧めです。
内定から入社まで、4つのポイントに注意しよう!
面接を無事に通過し、内定を獲得したら内定の受諾と入社準備になります。就職活動においては、内定条件の確認や入社準備も重要ですので、最後まで気を抜かないように注意しましょう。
1:内定を貰ったら内定通知書や条件提示書を貰いましょう。
内定を貰った場合は、条件に相違がないよう「内定通知書」や「条件提示書」を貰いましょう。口頭での内定の場合は、書面で通知を貰えるようお願いするのが良いです。書面で通知をもらえない場合は、メールで「内定であること」「給与などの内定条件」を貰うのでも構いません。
2:内定を貰ったら返事の期限を確認、夏は早めに返事することを意識しましょう。
内定を貰うとすぐに返事をしなければならないわけではありません。内定の際にいつまでに受諾の返事をすれば良いかを先方に確認しましょう。
内定受諾を検討するための期間は1週間~10日程度が一般的ですが、夏の会計事務所の就職シーズンは多くの人が同時に面接を受けるため、採用側も2番手、3番手の候補者を待たせていることもあります。そのため、返事を長期間引っ張ると多くの人に迷惑がかかることもありますので、なるべく早めに返事をするよう心がけましょう。
3:内定受諾からどれくらいの期間で入社すれば良いですか?
内定を受諾するといよいよ入社日の調整です。在職中の人は現職での引き継ぎを行い、1~2ヶ月程度で入社するのが一般的です。勉強に専念されている人など在職中でない人は先方の希望に合わせて、または、なるべく早い日程で入社するのが良いでしょう。
4:いよいよ入社!入社初日の第一印象は大切に!
新しい職場では初日の印象はとても重要です。就職先に事前に初日の持参物を確認し、忘れ物のないよう出社しましょう。また、身だしなみを整え、挨拶はしっかりと行うなど、新しい職場にスムーズに馴染めるように心がけましょう。