ここ数年の会計業界での最も大きなトレンドのひとつに「クラウド会計ソフト」の躍進が挙げられるだろう。
今回、これから独立する税理士や、クラウド会計ソフトについてもっと知りたいという税理士の方々向けに、会計事務所名鑑のスポンサーとしてもおなじみの「クラウド会計ソフト freee(フリー)」にクラウド会計ソフトの概要を解説頂いた。
1.大きく成長するクラウド会計ソフトマーケット
現在、大きく成長している「クラウド会計ソフト」というマーケットがある。ここ数年で従来のパッケージ型会計ソフトからクラウド会計ソフトへの移行が進み始めており、また会計ソフトを新しく使いはじめる人にとってもスタンダードになってきている。
その結果、クラウド会計ソフトfreeeのユーザー数だけを見ても30万ユーザーにも登っており、税理士や公認会計士等を対象としたfreee認定アドバイザーの登録数も既に1,000を超えている。
2.クラウド会計ソフトでトップシェアのfreee
クラウド会計ソフトfreee(以下、会計 freee)は、その大きく成長するクラウド会計ソフトマーケットにおいても高いシェアを誇っている。
2014年11月に行われたシードプランニング社の調査では、クラウド型の会計ソフトの利用者のうち約4割強が会計 freeeを使っているという結果も発表されている。
会計ソフトは従来、パッケージソフトといって1台のPCに1つの会計ソフトがインストールされるというインストール型のソフトが主流であった。一方、会計 freeeはインストール型ではなく、クラウド型の会計ソフトという新しい分野で今大きくシェアを伸ばしている。
クラウド型の会計ソフトにすることで、データは全てクラウド上で管理することが出来、時間・場所・デバイスにとらわれない新しい経理処理体制を構築することが出来るようになる。またクラウド型となるため買い替えは不要であり、日々、税制改正等のアップデートを行っているため安心である。
また、複数の従業員での経理作業や、顧問税理士・顧問会計士との連携もクラウド上で完結することが出来ることも大きなメリットである。
インストール型の会計ソフト |
クラウド会計ソフト |
|
データ保存方法 |
ローカルに保存。 | クラウド上に保存。 |
買い替え |
必要。
アップデートは個別に行う必要がある。 |
不要。
日々クラウド上でアップデートがされるため、個別に行う手間がない。 |
複数人での共有 |
・会計データの送受信は個別に行う必要がある。 | ・会計データはクラウド上に保存されているため、データの送受信を個別に行う必要がない。
・クラウド上で会計データを共有しているため、会計事務所とクライアントで経理業務の分業もしやすい。 ・クライアントの場所にとらわれないため、ビジネスチャンスが広がる。 |
3.クラウド会計ソフト freeeの特徴
会計 freeeにはクラウド型である以外にも、経理を効率化する様々な特徴がある。
自動で経理
まず会計 freeeの主要機能として、「自動で経理」がある。
「自動で経理」とは金融機関のオンラインバンキングやクレジットカード等を会計 freeeに同期させることにより、入出金情報を自動で会計 freeeに取り込むことで、自動仕訳を行う機能のことである。
日付や金額等をユーザー自身が手入力する必要がないため、ミスも減り効率化することが可能となる。
また、Amazon、Square、ユビレジといった外部サービスとの会計データ連携も可能であり、経理業務の工数削減にも大きく役立つのも特徴である。
同時ログイン・同時編集も可能
会計 freeeでは複数のユーザーが同時にログインし、作業を行うこともできる。そのため、顧問税理士・会計士とクライアントが同時にログインし、お互いが画面を見ながらコミュニケーションをとることも可能である。
安心のサポート体制
freeeのサポート機能では主にチャットサポートが主流となる。
隣の人に話しかけるような気軽さで、freeeの使い方はもちろん、一般的な経理処理についても質問することが出来る。レスポンスはほぼリアルタイムであり、すぐに疑問点等について質問することが可能である。
レポート機能を利用して経営分析
会計 freeeでは収入レポート・支出レポート・資金繰りレポート等各種経営分析に利用することが出来るレポートを備えている。
例えば、今月の売上高上位3社等もレポート機能を利用することで確認することが出来る。
会社法準拠の決算書まで作成
会計 freeeは、貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表といった会社法で必要な決算書類にも対応している。
会計 freeeで作成可能な法人決算向け書類
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 株主資本等変動計算書
- 個別注記表
- 勘定科目内訳明細書(今後対応予定)
税務申告ソフトとの連動
会計 freeeでは税務申告ソフトとの連動も可能だ。
達人シリーズ(NTTデータ)やA-SaaS(アカウンティング・サース・ジャパン)、e-PAP(エッサム)との連動も行っているため、完成した決算データを税務申告ソフトに送信することによって、税務申告書を作成することができる。
会計 freeeと税務申告ソフトを連動することによって、法人の日々の経理から税務申告まで行うことが可能となる。
4.給与計算もクラウドで
給与事務を自動化
freeeでは面倒な社会保険料の計算、年末調整等、各種給与計算事務に対応しているクラウド給与計算ソフト freee(以下、給与計算 freee) を提供している。
給与計算 freeeは会計 freeeとも連動しているため、給与計算 freeeで作成した給与明細を元に会計freeeで自動で仕訳が計上される仕組みとなっている。
5.対象ユーザー
会計 freee や 給与計算 freee は主にスモールビジネスを対象としているため、個人事業主や中小企業等が主な対象ユーザーである。
例えば創業間もない新設法人といったケースや、従業員数が100人未満の中小企業等、経理にお金と時間がかけられない法人にピッタリである。
人気業種としては、IT・小売・飲食業界等がある。また創業間もないスタートアップ企業で利用しているユーザーが多く、特にITベンチャーではfreeeは必須の会計ソフトといえる。
6.利用料金
freeeの利用料金は下記となっている。
会計 freee |
給与計算 freee |
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料金(税込) |
●法人プラン:月額1,980円
※年額払いだと19,800円 ●個人事業主プラン:月額980円 ※年額払いだと9,800円 詳細はこちら。 |
●基本料金:月額1,980円
※年額払いだと19,800円 ※従業員4名以上の場合は、1人につき300円/月(月額払いのみ) 詳細はこちら。 |
7.会計事務所向けサポート
freee は税理士や公認会計士向けのサポートプログラムも提供している。
一定の要件を満たした税理士や公認会計士等の方を対象として「認定アドバイザープログラム」がある。
この「認定アドバイザー」に登録すると、アドバイザー用のアカウントの提供やアドバイザー検索ページへの掲載といった各種特典を用意している。アドバイザーアカウントを使うことで、自身の事務所で一度使用感等を試すことも出来、アドバイザー検索ページへ掲載することで自身の事務所の宣伝にもなる。
なお、認定アドバイザーへの登録条件として、アドバイザー説明会に参加する必要がある。
アドバイザー説明会への詳細はこちら。
freeeへの利用登録、アドバイザー登録は下記よりお申込みください!
- クラウド会計ソフト freee http://www.freee.co.jp/houjin
- クラウド給与計算ソフト freee http://www.freee.co.jp/payroll
- 公認会計士・税理士対象 freee認定アドバイザー http://www.freee.co.jp/advisor